トイレつまり修理の料金相場と節約術は?初心者も安心徹底解説
トイレのつまり、ちょっとしたつまりだと軽視していませんか? 実は想像以上に大規模な非常事態に発展することもあり、プロ業者に頼らなければ対処できないケースも少なくありません。
しかし、高額な修理料金になるのでは?悪徳業者に当たったらどうしよう?と心配は尽きません。本稿では、トイレつまり修理の料金相場の実態と適正価格の見極め方を解説します。併せて自力対処のコツや悪徳業者への対策法もアドバイスします。
トイレつまり発生時における正しい対処法が学べるので、ぜひ一読をおすすめします。
トイレつまり修理の料金相場
トイレのつまりには、大きく分けて軽度のつまりと重度のつまりがあります。軽度のつまりであれば、作業時間も短く安価な料金設定が可能ですが、重度のつまりになると作業時間と労力が格段に増えることから、料金設定も高くならざるを得ません。
- 軽度のつまり:トイレの水が滞留するものの排水はある程度できている状態
この場合、ラバーカップ(スッポン、プランジャー)などを使っての自力排水や、簡単な取り出し作業のみで解消できることが多いのです。 - 重度のつまり:完全につまってしまい水が全く流れなくなってしまった状態
この場合は管の分解作業などが必要となり、より手間とコストがかかってしまいます。
料金の相場はこの軽度と重度の程度によって大きく変わってきます。
軽度のつまりの種類と料金相場
軽度のつまりには、主に以下のようなパターンがあります。
- 便器や排水管に髪の毛やゴミがつまった場合
- 水以外の液体を流したことによるつまり
- ウォシュレットなどの故障によるつまり
このうち、ゴミや髪の毛によるつまりが最も多く、プランジャーやくみ取りポンプでの自力排水が可能なケースがほとんどです。
業者に依頼した場合の料金は1万円程度が相場ですが、早朝や深夜の緊急料金が加算される場合もあることは注意しましょう。
水以外の液体によるつまりも自力での回復が難しくはないものの、配管の洗浄や消臭が必要になるため1.5~2万円程度の料金が一般的です。
故障によるつまりは、ウォシュレット本体の修理費用とは別に配管作業が発生することがある点に注意が必要です。
重度のつまりの種類と料金相場
重度のつまりでは、完全に水が流れなくなってしまうため、以下のような手間のかかる作業が必要になります。
- 排水管やトラップの分解調査
- つまりの原因箇所の特定と除去
- パイプの交換や再接続
こうした大掛かりな作業のため、料金は2万円を超えるのが相場です。トイレのつまりで特に工事費用がかさむケースとして、重度のつまりや異物の回収があります。
重度のつまりとは、多量の汚物が固まって完全に管がつまってしまった状態です。この場合、つまり箇所までの管路確保だけで大掛かりな作業となり、3~5万円の料金が必要です。
排水管のつまりの場合、高圧洗浄が必要になることがあり、これは修理費用に大きく影響します。高圧洗浄は、通常のつまり解消法では取り除けない堅固なつまりや、長距離にわたるつまりを解消するために使われます。
高圧洗浄は効果的ですが、料金は一般的に2~3万円程度と高額になることが多いです。したがって、このオプションが必要かどうかを考慮し、業者に事前に確認することが重要です。
重度のつまりほど、作業時間と工事の規模が料金に直結するため、見積りの重要性が高いです。
特殊なケースの料金:異物回収
また、お子さんが誤っておもちゃを流してしまったような異物回収の場合は、管内調査と異物の切断・回収という複雑な工程が発生します。5万円以上の費用がかかることがほとんどで、作業時間によっては10万円を超えることもあるでしょう。
トイレの排水管につまりが起きたときの修理にかかる費用
トイレの排水管につまりが起きた場合、管の分解や洗浄、つまりの除去といった作業が行われます。これに伴う修理費用は以下の点が影響します。
- つまりの箇所と範囲
- 管の材質と設置環境
- 追加部品の要否
2~3万円が相場ですが、管の交換を要する場合は1本あたり1万円程度の部品費が加算されます。またマンションなどの大規模管で多数の管接合部解体を要する場合は、さらなる高額請求の可能性があります。
各種部品の故障によるつまりの対処にかかる費用
トイレの様々な部品が故障することで、つまりが発生するケースがあります。代表的なのは以下のような部品です。
- ウォシュレットの故障
- 入水弁の故障
- 排水ポンプの故障
ウォシュレットの故障は制御基板やモーター等の交換となり、2~3万円の修理費用が一般的です。さらに配管工事が必要な場合もあり、その場合は追加で1~2万円程度かかる場合があります。
弁の故障では同様に部品交換と配管作業で約2~3万円。排水ポンプも本体交換と設置工事でおおむね同程度です。いずれも作業時間と部品代で料金が増減します。
便器の破損や故障によるつまりの対処にかかる費用
便器が割れたり、本体の不具合でつまってしまった場合は交換作業が必要です。一般的な洋式便器の交換工事費は1.5万~3万円が相場です。
便器の種類や工事の条件により金額の幅が大きいのが特徴です。特に追加工事では既存配管の解体や改修といった大がかりなものになることもあります。参考見積りが重要で。
追加費用が生じた場合は30,000円から50,000円以上になることもあります。便器の交換は専門的な作業であるため、信頼できるプロフェッショナルに依頼することが重要です。
状況別料金:夜間・休日対応
トイレのつまりは残念ながら休日や深夜に発生することも少なくありません。この場合、通常の営業時間外での緊急出動となるため、追加料金が発生します。
具体的には以下のような夜間・休日の追加料金が一般的です。
- 深夜(22時~朝5時):2万円-3万円
- 早朝(5時~8時):1万円-2万円
- 日曜・祝日(または休日):5,000円~1万円
基本料金にこれらの料金が加算される形になります。例えば、平日であれば1万円程度の軽度のつまりも、深夜となれば3万円を超えることに。
また、緊急を要する重度のつまりの場合には、さらに高額な料金設定となるのでご注意ください。
トイレつまり修理の料金を抑えるコツ
トイレのつまり修理は想像以上に高額な費用がかかる場合がありますが、料金をある程度抑えるコツはあります。
まずは自身で対処して少しでも改善させる
まずは、ラバーカップ(プランジャー、スッポンとも呼ばれる)などを使って自力排水を試みましょう。軽度のつまりであれば、これだけで改善することも珍しくありません。
自力で回復できればその分節約できますし、症状を軽くできれば修理料金は下がりますし、深夜早朝料金が不要になるかもしれません。
以下でおすすめの修理方法について説明します。
ぬるま湯を流して直す
軽度のつまりには、ぬるま湯を便器にゆっくりと流し込む方法が効果的です。これは、トイレットペーパーや有機物のつまりを柔らかくして流しやすくするために用います。ただし、熱すぎる水は便器を損傷する恐れがあるので注意が必要です。
ラバーカップを使う
ラバーカップ(プランジャー)は、つまりを解消するための一般的な道具です。使用方法は、カップを便器の排水口にしっかりと密着させ、上下に力強く動かして圧力をかけることです。
圧力でつまりを押し流し、排水管を開ける効果があります。力を加えすぎないように注意することが重要です。
口径ごとにカップのサイズが異なるので、トイレの排水口に合ったものを購入しましょう。
ハンガーを使う
金属製のワイヤーハンガーは、手の届かないつまりを解消するのに役立ちます。ハンガーをまっすぐに伸ばし、小さなフックを作ります。
このフックを排水管に慎重に挿入し、つまりを探り、優しく引き出します。ただし、排水管を傷つけないよう注意が必要です。また、ハンガー先がパイプ内で折れる可能性もあるので注意が必要です。
近隣の修理業者を選ぶ
全国チェーン店よりも、できる限り近隣の小規模な業者を選ぶことをおすすめします。
近距離の出動ということもあり、出動料金のほか移動コストを抑えることができるでしょう。2社程度の近隣業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。
深夜や早朝の修理依頼は避ける
深夜や早朝に修理を依頼すると追加料金が発生して高額になります。可能な限り通常の営業時間内に申し込むか、仕方なく翌朝まで我慢できる場合は待つことをおすすめします。
断水が許容できず緊急出動が必要な場合も、深夜よりは夜が明けたばかりの早朝に依頼した方が追加料金は少なく抑えられます。
必ず事前の相見積もりを取る
作業内容や状況把握が難しい場合は、つまり修理に特化した業者を2社程度選び、事前の現場見積りを取ることをお勧めします。これにより費用をある程度予測できるだけでなく、各業者の作業品質を比較する材料にもなります。
その上で、料金面と品質面で最適な業者を選ぶことがコスト削減に繋がります。
にわか仕込みでいいので知識を学ぶ
素人目線の方が予期せぬ高額請求に遭いやすいという事実があります。例えば、設備の所有者が自費で賄うべき責任範囲を知っているだけでも交渉力が全く異なってきます。考え方次第で10万円単位で請求額が変わる場合もあるのです。
トイレのつまりに関する知識を急いで学んでおくことをオススメします。無知の状態だと意外と知らないことが多く、業者から「当然これは追加が必要です」と持ちかけられて判断しにくくなってしまうことがあるからです。
にわか仕込みでもいいので、関連知識を事前に学んでいただけることを強くおすすめいたします。
料金交渉のテクニックとタイミング
修理業者と直接交渉する際のテクニックとして、作業完了後でなく作業前に料金交渉を始めることがポイントです。作業着手後になると追加作業を持ち出されて断りづらくなりますが、着手前であれば検討次第で不要な工程を選別できます。
業者と料金で減額交渉する場合、作業前に「ここは必要な工程なのか?」と聞き出して慎重に作業内容を選ぶのが得策です。
また、「他社さんとの相見積もり結果はこうだった」と交渉材料となる資料を示すのも交渉のカードとして強いアピールポイントになります。
大切なのは交渉前に適切なデータ収集を行うこと。できる限り事前準備をして臨みましょう。
追加作業は内容が分かるまで聞く
トイレのつまり修理中、「ちょっと追加でこれしたほうがいいです」と追加料金を求められる場面があるかもしれません。その場合は以下を丁寧に確認しましょう。
- 具体的に何をする工程なのか
- なぜ必要なのか
- 本当に必要なのか
- どのくらいの期間の観点で必要か
また、「他社さんはそこまでしていない」という主張も交渉材料となり得ます。あくまで追加作業の必要性を自分なりに判断しましょう。
火災保険の活用
トイレの修理にかかる費用は、場合によっては火災保険でカバーできることがあります。保険適用の可否を確認するために、保険契約の詳細を事前に確認し、必要に応じて保険会社に相談しましょう。
ただし対象外となることもあるので、「事前に」保険会社に相談することをおすすめします。
悪徳トイレ修理業者の見分け方
トイレのつまり修理に関して、悪質な業者も存在します。代表的な悪徳業者の特徴と見分け方を以下にご紹介します。
所在地がはっきりしていない業者は要注意
名刺やチラシに会社の所在地が明記されていない場合は要注意です。所在不明のため実際には存在しない「割と新しい会社」だったりする可能性があります。
実際に存在しない空き家を所在地と偽っているケースもよくある手口です。住所が偽装されているだけでなく、法人登記上の所在地が異なるケースもあります。トラブル時の折衝が困難になる可能性が高いです。
チラシの期間限定価格を売りにしている業者は要注意
「期間限定半額キャンペーン」等、異常なほど安い施工料を謳っているチラシにも用心しましょう。消費者庁に寄せられるトイレ修理に関する被害相談の多くが、この手の期間限定広告に関するものです。
いわゆる「エサ広告」と呼ばれる手法ですが、良心的な業者が激安な期間限定サービスを提供することはまずありえません。ほとんどの場合、サービス内容が曖昧なまま高額な追加料金が請求されるのがオチで、実際には格安での修理は望めません。
ネット上のクチコミでそのような指摘をされている業者がないか事前に確認することをおすすめします。
電話口で「とにかく見てみないと分からない」を繰り返す業者は要注意
実際に現場に訪問してつまり状況を直接確認しない限り見積料金が提供できない、という業者は要注意です。これは作業後の高額請求を拒否しにくくするための手口で、典型的な悪徳業者の常套手段です。
自宅に業者を呼び込むことでサービス提供を事実上強要し、到着後に露骨に高額な料金をふっかける手口です。請求金額や作業内容の妥当性も不明確なまま工事が進められ、トラブルに発展するケースが極めて多いのです。
口コミ・実績チェックはGoogleマップがお勧め
業者選びの際に有効なのがGoogleマップでの口コミや評価のチェックです。実際の利用者の口コミ内容を確認することで、その業者の作業品質や対応の良し悪しがかなり正確に分かってきます。写真付きの口コミも多数あり、現場の様子もリアルにわかるでしょう。
悪い評価の理由に「追加料金が不当に高額だった」等の記載、丁寧でない説明姿勢や急かす工事態度があれば要注意です。業界サイトなどでの口コミは業者寄りの観点で作成されている可能性が否定できません。
トイレ修理の現場感を知りたい場合は、利用者同士のリアルな口コミを集約しているGoogleマップこそ最適といえるでしょう。
まとめ
トイレのつまりは一見すると日常のちょっとした不具合に見えても、思いの外プロに任せなければ容易には解決できない非常事態になることがよくあります。しかし、自力対処の試み方や見積もり比較の大切さを学び、悪徳業者の見分け方を身につけることで、ある程度のコスト抑制は可能です。
ぜひこの記事のアドバイスを参考に適切な業者選びをし、予期せぬ高額請求に備えましょう。
よくある質問
トイレのつまり解消を業者に頼むといくらかかる?
重度のつまり 平均3~5万円
大規模マンションなどの多額工事 一件平均10~30万円
トイレ修理の悪徳業者の見分け方は?
所在地が不明確あるいは実在しない業者
安すぎる餌広告を出している業者
現場確認前に見積提示を拒否する業者